8.15.2014

命の系譜

人である限り、誰か、自分以外の人に出会うわけで、人との出会いと繋がりに先に、いまの自分がいる.



僕の父は、自分の父親に会ったことがない.
戦争が、親子が会う機会を奪ってしまったからだ.
まだ見ぬこの顔を想い、祖父は散っていった.

母子の2人で必死に生き抜いた祖母と父は、そんな戦争のことをあまり話すことがなかった. 
我が家の墓碑には、祖父の名だけでなく、戦争で亡くなった親族の名が刻まれている. 祖母が語りたくなかった、辛い記憶が刻まれている. 
そのすべてが、いまの僕につながる命の系譜だ. 

たった一人の命なんてない.
繋がりあって、いま、生きている.